「俺はお前より偉いんだぞ!」というオーラを出している人を目撃したことはありますか?その人の得意技はパワーゲームです。パワーゲームとは権力をふりかざし、主導権を奪い取ろうとする行為です。上司や先輩など、自分より目上の立場な人間がパワーゲームをやりはじめてしまったら悲惨なことになります。
悲惨な事とは、とにかく疲れます。一緒にいて疲れます。「俺はお前より偉いぞ、もっと褒めろよ?」と言葉にはだしませんが、そのようなオーラを出してきます。そして相手を威圧します。なぜこんなことをするのかというと「劣等感」を持っているからです。自分は劣っているという感情が心の奥にあるので、劣等感として放出されます。
パワーゲームを受ける方も大変ですが、無意識で相手にパワーゲームを仕掛けてしまうことがあります。「あんなこと言うはずではなかったのに…」と相手より力があることを示そうとムリをしたことはないでしょうか。これはあなたの中にある劣等感のシワザです。
あなたに劣等感を植えつけたのは両親である可能性が高いです。劣等感をもった両親に育てられると、劣等感をもった子供に育ちます。そしてそのまま大人になると劣等感によって人に厳しくあたったり、自分を無理矢理高めようと他人を見下したりします。あなたは悪くありません。すべては劣等感を植え付ける育て方しかできなかった未熟な両親のせいなのです。
もし、あなたがパワーゲームを仕掛ける側で、人間関係に疲れているのなら、自分自身が持っている劣等感に気づくべきです。
どうやって気づけばいいのか?という疑問があると思います。答えは簡単です。相手と自分を比較してしまった時、あなたの劣等感が発生している時です。「自分より仕事が出来るなんて許せない!」とか「私の方が偉いはずなのに…」と感じた時があなたの劣等感が騒ぎだしている瞬間です。
劣等感が騒ぎだすたびに感情が激しくゆれ動き、精神力を削っていきます。劣等感を持っているだけで疲れるのです。
劣等感を取外す方法はたった1つです。それは自分を許すということです。あなたが未熟な親に劣等感を植え付けられて苦労した人生を歩んできたと思います。けれども、今こうして生きています。何とか生きてこれています。そんな自分を許してあげるのです。
「なんだかすごい苦労してきたけど、今どうにか生きてるんだよね。そんなすごい自分を許します」
と声に出して自分に言ってあげます。「思う」だけでは効果はありません。ちゃんと声にだして言うことがポイントです。声に出して自分の耳で自分の声を訊くのです。そうすることで劣等感が消えていきます。